コミュニケーション#1 アナログ&デジタル //
アナログ時代からデジタル時代への過渡期を過ごしてきた私たちは、
今の子供たちの生活を、少し遠い存在のように感じているかもしれない。
小学生が携帯電話を持ち、パソコンやダブレットを器用に操作する。
先進技術を駆使していたアメリカンスクールでは、息子が入学した20年前、すでに、一人一台のPCがあり、テクニカルラボでは、常駐エキスパートの教授がいつでも教えてくれて、
宿題提出方法は先生へのデータ送信だった。
ブラインドタッチは、中学を卒業するまでには全生徒がマスターしていて、
それは、タイピング速度の差が課題作成や学習段階でハンディにならないように、と
あくまでもフェアを大切にするアメリカらしい方針である。
ただ、昔から私がとてもリスペクトしていて、アメリカのいいところだなあと思うのは、
あれだけ、デジタルの社会状況を作り、時短や効率を最優先し、走り続けているアメリカであるのに、
同時に、アナログをとても大切にしている、ということ。
おそらく、日本の一般的な子供たちよりも、アメリカの子供たちは、デジタルグッズをいじるのと同じ比率で、ペーパーバックを読み、新聞を読み、文字を頻繁に書き、手紙やカードを作り送る。
スキンシップも友情も大事にするし、人とも直に会って話し、議論を闘わせ、電話でおしゃべりもする。
なぜか、デジタルONLYにならない。
アナログとデジタルが絶妙なバランスで同居している社会がある。
先日、ある若いワーキングママから
『子供とどうコミュニケーションしていけばいいでしょうか』というご相談を受けた。
忙しくて、すれ違いの毎日。
ろくにゆっくり話もできない、食事も毎回一緒ではない、という今~将来的な親子間にとても不安を持っていた彼女。
とりあえず、ひとつだけ。
たくさん、メモや手紙を書いて、コミュニケーションを続けて。ということを伝えた。
これは、アメリカのペアレンティングでも効果的なメソッドとして紹介されているものなのだが、
折り紙を貼付けた創作置き手紙、母不在中の日記メモ 愛情の伝え方の本にはこのメソッドが必ず紹介されている。#parenting#message#notes#love
「いってらっしゃい」「おかえり」「雨降りそう」なんていう一言でいい。
家を朝早く先に出てしまう時、朝ご飯の横に、一言。「チンして食べてね」とか。
玄関のスニーカーの中に、一言。「忘れ物ない?」とか。
冷蔵庫のドアにペタリ。「おやつ食べて宿題さっさとやっちゃいなね」とか。
付箋や、裏紙でもいい。ホワイトボードなどがあれば、そこに書いたり。
目につくところに、
昔で言う “置き手紙” を続ける。
その手書きのメモの中には、必ず『I ❤️ YOU』の気持ちが見え隠れする。
一言でいいので、続けることが大切。
今の時代、携帯メールやSMS、LINE、チャット。。とあって、いつでも簡単に連絡がとれて、必要なことをすぐ伝えられるけれど、
できれば、とっても、不器用なあったかい愛情を伝えるのには、アナログ的な、走り書きのメモ、手紙がいいと思う。
そのうち、『うるさいな~』『しつこい~』と言われる時もあると思う。
でも、本当は嬉しいし、わかってくれているから大丈夫!
息子からのきれいなカードや手紙。今でも財布や手帳に入れている紙切れも。
割り箸をペイントして、そこに小さくメッセージを書いてくれたものは、仕事でペンケースに入れて大切にしていた。#parenting#communication#notes#message
そういえば、先日の『KIDMAN』のレセプションパーティーで、中目黒にある
Michou氏率いるサロン『C-LOVe』のヘアメイクの方たちと久々にお会いして、
楽しくおしゃべりができた。
そして今日、なんと、彼らから丁寧なポストカードが届いていたのである。
#clove#hairmake#message
お会いした皆が、寄せ書きで ~お話できて楽しかったです~ といった一言づつ。
なんてステキなんだろう。。
ほっこり温かい気持ちになった。
忙しいでしょうに。。皆様、本当にありがとうございます💓
ペーパーレスに向かって行く時代。。そんな中。。
私と息子とのこれまでのやり取りしてきたメモは莫大な量!
私がニューヨーク買付けで不在中に、日記のように書き残してくれた手紙も、
早朝仕事に行く時、ダイニングテーブルの上に置いてあった『今夜雨降るらしいから傘持って行った方がいいかも』というメッセージも、
高校生の彼がアメリカに帰国する日、私が撮影の仕事が入り見送りに行かれなかった時に、『撮影がんばれ』と残してくれたメモも。。
小さな紙なのにすごいパワーで私を支えてくれている。
現在、アメリカ在住の息子とは、時々チャットやメールで会話をするが、
クリスマスや誕生日などには、手書きのカードや手紙をエアメールで送ってくれる。
今の時代、パパもママも本当に忙しくて、子供と一緒にゆっくりできないのが現状。
でも、小さい紙や一言メッセージでコミュニケーションをして、少しづつ追いつくように努力していくべき。
気持ちを文字に落とし込んだものは、ずっと大切にお守りにできるので、
その点でもおすすめである。
コミュニケーションツールが、あまりにも便利になり、「連絡」は容易にできる今だからこそ、
アナログのこんな古いやり方の、手間のかかることが、とっても嬉しくて、意味のあるように感じるのかもしれない。
そう考えると、アナログとデジタルを上手に使い分けることで、
相手には、思いの丈がきちんと伝わる。
そう、親子のコミュニケーションに、これを使わない手はない。
RIKA