『おおきな木』の無償の愛//
先日、尊敬する方が絵本『おおきな木』をプレゼントしてくれた。
現在、じわじわと人気が再燃して書店やネットで “Out of Stock” 状態が続いているこの絵本を、
お年頃のキレイなお嬢さんを持つ父親である彼は、何度も読み心震わせ、私にも読ませてあげたいと、一生懸命探してくれたらしい。
グローバルペアレンティングカウンセリングを通し少しでも親業を応援したい、と思っている私の所見に、一石を投じられたようにも感じながら、何度も何度も読み返してみた。
この絵本は、近年、村上春樹が翻訳したことでも注目を集めた Shel Silverstein(シェル・シルヴァスタイン)作の絵本で、原題は「Giving Tree」。
シンプルな絵に、リズム感のあるフレーズ、りんごの木と少年の友情の話・・・でも読み進めるうちに、とても奥が深い作者からのメッセージが溢れてくる。
読む人によって、読む時期によって、様々な角度からの想い、解釈と余韻を残してくれる名作。
無償の愛・・・
親から子へ、愛おしい家族へ、愛するパートナーへ。。いろいろな形があるだろう。
正直、本当に「無償の愛」というものが存在するのか?とも思ったりする。
仕事の調整をして、ずっと気になっていた両親、兄弟の眠る霊園までお墓参りに行ってきた。
以前、ブログでもお話したが、抹香臭いのが嫌いだった両親へ、いつものように「大切な人へ贈りたいのでひとつブーケをお願いします」とお花屋さんで作ってもらった派手なイエローのブーケを供えて、つかの間のお喋りをする。
おそらく、ここにいる両親は、私に“無償の愛” を与え続けてくれた。
それが、言葉では簡単に表現できない、感覚的で奥深くて、哀しく嬉しいもので、他の軽いLike, Love とはまったく次元の異なるものであることを、私は、自分の子供を持った時に知った。
その時に、母はもう他界していた。
カウンセリングでお会いするママたちに時々見え隠れする『愛情の勘違い』を、私はとても懸念している。
ひとつ言えるのは、無償の愛は、誰もが与える側も与えられる側も、シアワセでなくてはならないと思う。
『おおきな木』は、子供から大人まで自分軸で、何かを得ることができる、気づかさせてもらえる素晴らしい絵本。
もし、書店で見かけたら、お子さんと、パートナーと一緒に読んでみて欲しい。
りんごの木、少年、あなたはどちらの心で、無償の愛を考えることができる?
最後に、お忙しい時間を割き、この絵本を入手するために奔走してくれた彼へ、
心より ーーありがとう♡ーー
RIKA