NEW ORLEANS DAY #2〜4 学 //
独自の文化、歴史を持つニューオリンズは、
時々ふと私たちにアメリカではない、異国の地にいるかのような錯覚を与える。
フランス色の濃いレストランやカフェ、スペインを歩いているかのような街並み。
住宅街は少し東海岸のような香りを残し、ジャズや音楽で溢れるバーやクラブの夜の顔。
モールにはMacy’sやSAKSなどのデパートはじめ、どこにでもあるショップが出店していて、家族連れが多い普通の生活が伺える。
ダウンタウンはよく見られるアメリカらしいビジネス街。。。
この小さい面積の中に、様々な場面が詰まっていて不思議な感じがする。
The National WWII Museum(国立第二次世界大戦博物館)
いろいろな都市で美術館や博物館は回ってきたが、今回、The National WWII Museum(国立第二次世界大戦博物館)は広く、内容も濃く、かなり時間をかけて楽しんだ。
ヒギンズボートというニューオリンズの水陸両用の船が活躍し勝利をもたらしたということで、2000年6月にこの地に開館したThe National WWII Museumは、アメリカ側の目線から第二次世界大戦について多くを語り、貴重な資料も惜しみなく公開している。
ナレーターはトムハンクスで、アトラクションのような4Dの映画『Beyond All Boundaries 』も素晴らしい。
ノルマンディ上陸作戦、対ドイツ戦、対日本戦について、時系列で説明され、当時のモノ、画像、声などを通して詳細をわかりやすく展示している。
ドイツ戦でのヒトラー存在のスゴさを目の当たりにし、日本戦では、広島・長崎の原爆投下など悲惨な展示も多く。。
こちらの立場としては、やはり胸が締め付けられて、ショッキングで、悲しく、かなり、やられてしまった感がある。
見る人の思い、生まれ育った国、経験などによって、複雑な様々な感情が生まれるだろうが、ただ、『アメリカ軍礼讃!』という表現はなく、全体的に公正な展示だと感じたし、アメリカという “合衆国” が様々なルーツを持つ全国民に、第二次世界大戦をどのように伝えているか。。を見るにはとても勉強になる博物館だと思う。
若い世代にとってもこうした辛い事実、歴史に、目を背けず、きちんと学ぶことは大切。
日本とアメリカの間で、自分のアイデンティティに苦しんだ時期もあった息子の胸には、どのように残ったのだろうか。。
The National World War II Museum
945 Magazine Street New Orleans, LA 70130,
http://nationalww2museum.org
**************************************************************************************************************************
THE OGDEN MUSEUM OF SOUTHERN ART(オグデン南部美術博物館)
ニューオリンズはじめ、南部美術、芸術がカラフルに美しく展示されている美術館。
独特の温かみがあり、融合された文化だからこそ生まれる民族的テイストも加味された作品を多く鑑賞できる。
新進アーティストのパワーも感じられるおしゃれな美術館。
THE OGDEN MUSEUM OF SOUTHERN ART
925 Camp Street New Orleans, LA 70130
http://www.ogdenmuseum.org
**************************************************************************************************************************
『Before I die・・・』By Candy Chang
そして。。
この博物館の横の壁にあった『Before I die・・・』
私が死ぬ前にしたいこと。。。
ニューオリンズのアーティストCandy Chang (キャンディ・チャン)が自宅の近所にあった廃家を大きな伝言板に改造し、穴埋め式の『死ぬ前に私は__したい』という質問を投げかけた。
感動的な答え、驚くような答え。。夢や目標、生きるということ。改めて考えるいい機会。
今、世界60カ国、350もの壁に25カ国語で書き埋められているという。
そばにチョークが置いてあり、たくさんの人がチョークで書き込んでいる。
長く続く壁に書き込まれたものを読んでいくと、涙がでそうな素敵な純粋な思い、願いがそこには多かった。
この世の中、まんざら捨てたものじゃない。
そして、一寸の迷いも無くチョークを手に取り、息子が書いた答えは。。
make as many people as I can 『できるだけ多くの人を幸せにしたい』
小さい頃からよく口癖のように彼が言っていたことと全く同じで、
私の生きてきた道をも肯定できるような
誇るべき素晴らしいものだった。
内緒!だが、私も書き込んできた。
あなたなら、なんと答えますか?
自分の子供、家族にどう答えて欲しいですか?
RIKA