親の役割 #7 質問受付窓口//
子供はみんな、好奇心が旺盛。
成長していきながら、いろいろなことを知り、
次々と自分の引き出しに知識や経験を詰め込んで行って、
けれど、いつ頃からか、、気がつくと
その「好奇心」や「知識欲」が次第に薄れてしまう子も多い。
親として、
できるだけ、子供の好奇心が増幅する、少なくとも持続するように、
何かできれば、理想的だと思う。
小さい子供は、まるで口癖のように、
『どうして?』
『なんで?』
って大人を質問攻めにする。
正直、“めんどうさいな~” “しつこいな~” と思うことも多々。
毎日、忙しいのだもの、仕方ない。
『そうやって覚えるのよ』
『なんでも、なの!』
『学校で聞いたら?』
なんて、ついそっけないことを返してしまって終わりにしまったことはない?
本当は、少なくとも、子供が何か聞いて来て、もしその場で答えられなかった時、
例えば、時間がなかったとか、少し答えを出すのに考えたいとか。。
そんな時でも、その内容は、きちんと覚えておいて欲しい。
そして、いつか、きちんと時間を取って、答えてあげて欲しい。
子供は、大人が考えるよりも、ずっと頭を働かせて行動をしている。
つまり、あなたに聞いてきた質問は、あなたから答えを聞きたいと、教えて欲しいと、
本能的に思っているのである。
そして、その時、きちんと質問に答えられなくて、後日に改めて話してあげる時間を持つとしても、ひとつだけ、まず
そこに疑問を持ち、好奇心を持ったこと、を評価して欲しい。
アメリカでは、"Wow! Good Question! " (まあ、いい質問ねえ!)とまず褒めてあげる。
そうして育った子供は、
人に何かを尋ねること、教えてもらうこと、世の中のいろいろなことに好奇心を持つこと
が好きなまま、成長する。
例えば、昔、息子が小さい頃、『どうして勉強しなくちゃいけないの?』と聞いたことがあった。彼は、私に、私の父(彼の大好きだった祖父)、アメリカンスクールの先生にも、同じ質問をぶつけた。
そして、それぞれの答えを聞いて、彼なりに噛み砕き。。
何か、悟ったかのように、その後、勉強に集中するようになった。
結局、私が出した答え以外の2方向からの答えは未だに不明だが、
でも、とりあえず、彼は自分の知りたいこと、質問を3人の大人が真正面から受け取ってくれて、
“ 丁寧に答えてくれた”ということが、意味のある質問だったのだと確信できて、
答えを見つけて、
納得して前へ進むことができたのだろう。
子供の好奇心を揺さぶるどんなことも、きっと正解はひとつではないので、
子供が聞きたいと思う人から、答えを導き出すのがいい。
ちなみに、『なぜ勉強しなくちゃいけないの?』という質問への
私の答えは:
先生や病院や、消防士や、警察や。。みんなこの世界で仕事をしていて、役割があって、人の力になっていて。。あなたも、いろいろな人に助けられて毎日生活している。
人からたくさん愛と助けを受けてきて、いつか、あなたも自分ができることで、感謝の気持ちで恩返しできる時が来る。
誰かを助けるための知識、経験を身につけて、人に何かを教えることができたり、
勉強で得た知識や教養を使って、いろいろな人とコミュニケーションができて、
人の力になることができる。
そして、もうひとつ、
いろいろなことを勉強していく中で、自分の好きなことを見つけることができる。
そのために、みんな勉強するんだよ。
学校は、将来の夢を見つけるためのオリエンテーションの場だと考えればいい。
社会の縮図なの。。
って感じのことを話したような気がする。
これは、息子の年齢と、人が大好きな彼の性格を考えた上での、答えだったのだと思う。
そう、答えは、子供の性格や年齢や、状況で判断することも必要。
だから人任せにしないで、
一番わかっている、ママやパパには、質問受付窓口をいつも全開にしておいて欲しい。
RIKA