Borsalino パナマハット//
日本は、欧米に比べて、スタイリングに帽子(Hat も Cap)を取り入れている人が少ないような気がする。
ほとんどの女性が「髪がつぶれるから」「似合わないから」「洋服とどう合わせていいかわからない」とおっしゃるのをよく耳にする。
以前、ニューオリンズを旅行した際に、『Brennan’s(ブレナンズ)で朝食を』というフレーズそのままに、有名なフレンチレストラン『Brennan’s』へ朝食をいただきに伺った。
今でも鮮明に憶えているのだが、席に通された時に、窓際でシルクドレスに身を包んだ女性が、つばの大きな帽子をかぶったまま、食事をしていた。
まるで映画のワンシーンのようで、帽子は、やはりこの女性が作り出している画に必要不可欠な重要なProp(プロップ)なのだ。。と思った。
欧米では、男性は室内で帽子を脱ぐ事がマナーだとされているが、女性は、ディナーと、イブニングドレス着用の時以外は、服装の一部と考えられ、脱がなくてもマナー違反にはならない、という。
やはり、文化、風習の違いなのだろうが、欧米では、帽子は、『追加する、ファッション小物』という概念よりも、もう少し市民権を得ている。
さて、帽子が大好きな私も、実は、昔、ニューヨークの『Henri Bendel(ヘンリ・ベンデル)』というデパートの帽子売り場で出逢ったひとつの帽子から。
ただ売り場をフラフラ見ていただけの私は、強烈な帽子エキスパートの女性(綺麗なシニアレディだったが)にいきなり頭に帽子を乗せられた。
彼女は、何十のも帽子の中から、何の迷いもなく、一つ黒のフェルト素材の変形ベレー帽をとり私の頭の上で、きゅっきゅっと形を整え『あなたは、これ!』と宣言した。
いや。。帽子は、私かぶらないんだけど。。、いや買う予定も無いし。。と鏡を見たら、『あら。うそ!似合ってる。いいじゃない~』
おそらく、彼女は、その時の私の服装、身体のサイズ、顔の大きさ、雰囲気などを瞬時に分析して選んだのだと思うが、そのプロの目にあまりに感動し、買ってしまった。
さて、最近は、季節的にもパナマ帽が多く見られるが、ひとつ、とても役立つ情報を。
帽子全般で言えることだが、帽子を選ぶ時は、とにかくサイズ選びがとても重要!
先ほどの髪が潰れる、額に線が付く、という場合は、サイズが合っていないのかもしれない。
夏の帽子は、特にムレの心配もあり、また、パナマ帽は、時間が経つと日本の湿気などの影響で、少しサイズが小さくなるので、ハーフサイズ、ワンサイズ大きめのものを選ぶといいそうだ。
そして、私は、内側に『Hat Care Tape』という汗取りテープを貼ってもらうので、やはりワンサイズ大きめを買うようにしている。
この汗取りテープは、どこの帽子専門店でも購入できるらしいが、Borsalino(ボルサリーノ)のものが通常の約2倍の長さで、絶対おすすめ!
男性の場合、おでこ部分だけの汗取りとして短めでもいいのだが、女性は、ファンデーションなどが付く事も考慮すると、こめかみの辺りまで合った方が、汚れが付かず長く大切にできる。
汗や汚れの付いたテープは、剥がして洗濯機で洗うことができて、再度、付属の専用テープシートで取り付けられる。この専用テープシートは10回分入っているので、ワンシーズンなら充分!
サイズのあるものは、洋服もそうだが、帽子も、できるだけ通販などではなく、実際に売り場でかぶり、いろいろな角度から見て、サイズ感を感じて、本当に似合うものを選んで欲しい。
そうすれば、帽子は、アクセサリー、小物ではなく、主役としてスタイリングの中にとけ込んでくれる。
そして、8月中旬頃には、早くも夏のパナマ帽から、少しづつ秋のフェルト帽へシフト。。
まだ暑くて考えられない反面、やっぱり、すごく楽しみ♡
RIKA