US子育てtrivia #5//
大切な子供たちを現実の社会に送り出すために、
親、大人には、いろいろなサポートをする役割がある。
ただ、アメリカのペアレンティング(Parenting : 親業)は、
知識を押し込むだけではなく、訓練を与えるだけでもなく、
一緒に、無駄なことも経験する。
そして、夢を守る。
たとえば、アメリカンスクールやインターナショナルスクールでは、様々な宗教を信仰し、様々な文化、風習を持つ世界中の子供たちが在籍するため、日本のように12月にクリスマスを大々的に祝うことはしない。
ユダヤ教のご家庭では、ハヌカー( Hanukah )、イスラム教のご家庭では、ラマダーン(Ramadan )など、自国のお祝いをする。
そのため、クリスマスカードも、つまり、“Merry Christmas! メリークリスマス!”のやり取りは、キリスト教のご家庭間での挨拶で、異教徒のご家庭へ送るのは、原則としてマナー違反とされ、“Holiday Greeting!ホリディグリーティング!(祝日のご挨拶)” “Happy Holidays! ハッピーホリディ!(楽しい祝日を!)” が正解。
ただ、息子のアメリカンスクールの場合は、やはりクリスチャンのご家庭が多く、ほとんどの家に“サンタクロース” がやって来る。
さて、みなさまは、何歳ぐらいまで、サンタクロースの存在を信じていただろうか。
息子の学校では、多くの子供たちが、Elementary School (小学校)の低学年、4年生ぐらい?までは信じていた!!
子供たちは、クリスマスが近づくと、学校でも家でも、サンタクロースへの手紙を書く。
家に、クリスマスツリーを飾り、オーナメントの飾り付けをして、家族や友人からのクリスマスプレゼントをツリーの足元に置いていく。プレゼントを入れるストッキングをぶら下げる。
クリスマスイブの夜、マミーと一緒に焼いたジンジャークッキーとホットミルクを手紙と一緒にツリーの足元に置く。
ベッドに入り、Have a nice dream ! いい夢を!
クリスマスの朝、子供たちはベッドから跳ね起き、クリスマスツリーに駆け寄って、サンタクロースからの贈り物を見つける。
他のプレゼントもやっと開くことができる。
幸せな瞬間♡
舞台裏は、と言うと。。
ママは子供が書いたサンタクロース宛の手紙をわからないように開く。
クリスマスの日までに、子供の欲しいものを必死に探し、無事買う事ができたら、今度は家のどこか、絶対子供に見つからない場所に隠しておく。
クリスマス当日は、クッキーとミルクを飲み干し、プレゼントを出してきてツリーの足元に置くわけである。
そんなハラハラドキドキ&ハードで、心温かいクリスマス。
ただただ、愛する大切な人が、喜んでくれる笑顔を見たくて、ドタバタ劇が繰り広げられる。
私も、ポケモンの限定盤の入手に奔走したり、家には隠せないほどの大きなプレゼントをガレージの車のトランクにずっと隠しておいたり。。と、今では笑い話の大変な仕事があったっけ。
ある時、息子に『煙突が無いのに、サンタクロースはどこから入って来るの?』と聞かれ、とっさに『ベランダから』と答えて焦ったのを覚えている。
アメリカンスクールは、5歳から18歳までの学生たちが同じキャンパスにいて、同じスクールバスで通学する。
当時、私が、すごいなあ、と感激したのは、
先生だけでなく、さすがに “サンタクロースなんていないよ、親が頑張ってくれていたんだよ” と知っている年齢の生徒たちでさえ、誰一人として、年下の子供たちにその現実を言わず、子供たちの夢を守ってあげていたこと。
無駄なこと、かもしれない。
現実や事実を知ることも必要である。
けれど、夢を守ってくれている人たちがいるのは、
何より幸せなのではないか、と思う。
笑顔を守ってくれること----
夢を一緒に大切にしてくれていること----
そこにある大きな意味を感じているから、
次の世代の子供たちの夢も守ってあげよう、と、
そんな優しさがずっと続いている。
もうすぐクリスマス。
街も美しいイルミネーションで輝きだしている。
さあ、そろそろサンタクロースもプレゼントの用意。
子供たちの笑顔が輝く、素敵なHoliday seasonの幕開け。。。
RIKA